鉄筋コンクリート構造のメリットとデメリット

頑丈さで定評の鉄筋コンクリート

鉄筋コンクリート構造ですが、丈夫と評価されている一方で、他にもメリット、デメリットが存在する構造として有名です。

例えば、鉄筋コンクリート構造のメリットには、丈夫なだけでなく「横揺れに強い」というメリットがあります。
重量のあるものが積み重なっているので、上の階に行くほど不安定という危険性が少なく、どの階に住む、利用するというケースでも安心して利用できるようになっています。

他にも、鉄筋コンクリート構造であれば、「遮音性に優れる」というメリットも発生します。
このメリットは、従来の構造では発生しないメリットとされています。

というのも、音というのは拡散しながら音が消えていく(消音化する)という性質があるからです。
そのため、ほんの小さなすき間に音が入ってしまうと、壁と隣接している先に対しても音が伝わってしまうのです。
そのような性質もあるため、今までは防音壁を設けるなどして対応してきました。

しかし、現代では鉄筋コンクリート構造を活かして、鉄筋コンクリートそのものに遮音性を持たせ、材質の力で音を吸う、拡散するのを防ぐということまで可能になっているのです。

また、鉄筋コンクリート構造は「デザイン性に優れる」というメリットも存在しますので、今ではこちらの評価も上がっています。
例えば、鉄筋コンクリート構造は頑丈なので、今では斬新なデザインで作られている物件も存在しますし、また、このような対応を行なっても耐久性が大きく下がるわけではありません。
上の階に近づくほど部屋数を減らして奥行きを広げる・・・といった、他の階とは違うフロアを建築することも、鉄筋コンクリート構造であれば可能となっているのです。

鉄筋コンクリート構造のデメリット

色々と評価されている鉄筋コンクリート構造ですが、構造上どうしても発生するデメリットも存在します。

例えば、古い鉄筋コンクリート構造の場合は、「横揺れに強くないケースもある」といったデメリットもあるのです。
時代によって耐震構造は変化していますので、すべての鉄筋コンクリート構造が、最新の耐震構造にそっているかどうかは、実際に設計図、仕様書を精査しないとわからないことです。

後は、地盤が緩いところでは鉄筋コンクリート構造は不向き、というデメリットもあります。
鉄筋コンクリート構造は、「大きな建造物になるに連れて重さが増しやすい」ので、そのことに留意して建造しなければなりません。
そのため、平屋のような作りであれば大きな問題になりづらいのですが、地盤が弱い、しかし構造体は大きくしなければならない・・・というケースでは、鉄筋コンクリート構造よりも優秀な工法、構造が数多く存在します。